心理学・コーチング初心者は海外修士についていけるのか(受験・授業)

 留学ブログと銘打っておきながら筆者のバックグラウンドについて全く触れていなかったことに気づきました。遅くなってしまいましたが、どういった人間の学びや気づきが本ブログで発信されているのかイメージ持っていただけると良いかなと思い、少し自己紹介したいと思います。

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 はじめに触れておくと、私は心理学やコーチングに全く触れたことのない初心者です。

 高校卒業まで生まれ故郷の鹿児島で育ち、大学は上京して商学部で、経営・会計・金融全般について幅広く学びました。そして卒業後は、商学部卒生のメジャーな勤め先である金融やメーカー、商社などではなく、独立行政法人であるJICAに入って7年半ほど途上国の開発支援に携わります。

 JICAの仕事ってちょっと特殊なのでイメージしづらいんじゃないかなと思うのですが、私の場合は駐在生活(南ア・ブラジル・トルコで5年半ほど)が長かったこともあり、途上国政府とその国で行なっている色んなプロジェクト(鉄道、橋、電力、水、難民支援、物流、農業、環境、公共政策、教育などなど)の全体監理を行なっていました。特に開発課題や地域の専門性を磨くでもなく、ジェネラリスト的に働いてきた感じです。

 そして今年JICAを退職して、9月から渡英しポジティブ心理学コーチング心理学の修士課程に進学しました。経営学・国際協力(外交)のフィールドから、心理学・コーチングへの転身ということで、正直右も左もまったく分からない状態です(笑)。 

 

 そんな心理学・コーチングのド素人の私ですが、海外修士に参加してみて、実際にやっていけているのか、について受験と授業の2側面から少し書いてみたいと思います。 

 総論は以下の通りです。

  • 受験自体は準備に必要なコストと競争率の点でそんなに難しくない
  • 授業は初心者でも予習と復習をちゃんと行えばついていけるレベル
  • 分からないことは都度調べたり、インプットしていく姿勢が大切
  • 生存戦略の鍵は友人づくりにあり!

 

受験

 私は興味の入り口がポジティブ心理学だったので、大学院探しもそこから入っているのですが、ポジティブ心理学修士課程がある海外大学院はそう多くありません(以下記事参考)。

 また、前職を退職して自費での留学だったので、予算と相談しながら1年間のプログラムを選んだため候補がかなり絞られ、最終的にEast London大学(MAPPCP)1校のみにアプライしました。

 上記事中にもあるように、同大学の受験準備は主に英語スコアとエッセイで、GREや推薦状などは必要ありません。また英語の基準もそこまで高くないので、ILETSやTOEFLで散財してしまうリスクも含めて、受験の負担はかなり抑えることができます。(もちろん英語力は日本にいる間に可能な限り上げておくことをオススメしますが。)

 エッセイでは、(1)将来のキャリアビジョンと修士プログラムで成し遂げたいこと、(2)大学や仕事でのこれまでの学びと経験について、の2点がお題でした。私は本で読んだポジティブ心理学に関する知識と個人の関心・経験をベースに書き、特にコーチングについては触れなかったのですが、無事にUnconditional Letterをもらうことができました。

 まだまだ競争率の高い専攻分野ではないこと、また日本人が少ないこと(今期は私1人だけ)も有利に働いたんじゃないかと思いますが、受験全体としてのコストはそこまで高くありません。

授業

 続いて授業についてです。今期1ヶ月ほど経ちましたが、今のところ心理学やコーチングの前提知識がないことで非常に苦労しているという思いは特にしてません。本プログラムの学生は年齢から職業、バックグラウンドが本当に多様なので、私のような学生にも配慮した丁寧なプログラムになっている印象です。(私の理解が浅すぎて危機感を持てていない可能性もあるのですが。。)

 またコーチング力についても、コーチとしてこれまで働いてきた学生もいれば、全くの初心者まで様々です。そして、どちらかと言うと初心者の方が多いと思います。授業では生徒同士でコーチングを練習する機会も多いので、私からすると経験値の高い生徒のコーチングを受けたり、コーチングしている様子を観察できたりするので、すごく参考になっています。

 もちろん心理学論文を読むのはまだ慣れないですし、前提知識があるとないのとでは同じ授業や課題を与えらえても、インプット・アウトプットに大きな差が生じるのは現実的に避けられません。分からない単語や統計手法などは都度ググったり、知識が足りないなと思えばkindleでインプットするなど学ぶ姿勢が大切だと思います。

 あとは、相談や質問を自由にできる関係をクラスの友人数名と築いておくことが生存戦略として重要です。私の場合、授業の内容でgiveできることが少なくても、その他のところでgive(予習の範囲とか課題の期限とか細かなもの含む)して関係構築するよう気をつけています。あとは気のせいか、ポジティブ心理学とかコーチング心理学に興味ある人たちはやっぱり優しい気がします(笑

 英語力の差という純ジャパには超えられない壁も立ちはだかっているので、そういった意味でも辛いものは日々感じるのですが、周りと比較せずに自分自身に目を向ければ、総じて何とかなっているかなという印象です。

 

 ということで、心理学初心者の留学ブログということで改めてよろしくお願いします。ポジティブ心理学コーチング心理学に興味はあるけど勉強したことないし不安という人も、結構穴場なプログラムだと思うのでぜひ検討してみてはいかがでしょうか?